羽ばたけ、郷土料理
弊社が開発する商品は、群馬県の郷土料理「おっきりこみ」を表現した商品である。そもそもおっきりこみとは、生麺を旬な野菜と煮込んだ鍋料理であり、地域によっては、ほうとうや煮ぼうとうとも呼ばれている。おっきりこみは、養蚕業が発達していた時代に、農作業に加えて養蚕の仕事もこなしていた主婦が考案した、いわゆる時短レシピである。それは瞬く間に主婦の間で広がり、郷土料理として定着した。しかし、養蚕の衰退や専業主婦の増加、冷凍食品などの技術が進歩したことで、時短レシピとしてのおっきりこみは必要とされなくなってしまった。しかし、共働きが増加した現代には、もう一度時短レシピとしてのおっきりこみを見直すことができると考えている。さらに鍋料理であるおっきりこみを小籠包のような形状にすることでカタチの概念を変えていく。そして冷凍食品にすることによって、時短レシピとしてのおっきりこみの特徴を変えず、顧客に提供できると考えている。これにより、県民に対しておっきりこみが誕生した背景を再認識させることはもちろん、目的としている全国発信、地方創生にも十分に貢献できると考えている。
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活動期間 | 2016/04/01〜2017/03/31 |
活動人数 | 5 |
チーム名 | 上龍軒 |
業種 | 卸売・小売業 |
事業目的 | 郷土料理が持つ歴史的・文化的背景はとても深く、その郷土料理ひとつで当時の状況や県民性を知ることができるが、群馬県ではその郷土料理が失われつつある。そこで、弊社は、歴史的・文化的価値を持つ群馬の郷土料理を、現代の消費者ニーズに合致したモノに変化させることにより、一度衰退したものを甦らせることができると考えている。さらに、それを全国に発信・販売することにより、地方創生することを目的としている。 |
事業紹介 | 群馬県では「おっきりこみプロジェクト」という活動があるほど、郷土料理として「おっきりこみ」の活性化が推進されている。そこで、弊社は県と共に活動し、その郷土料理を県内で再認識させるとともに、全国に羽ばたかせることを狙う。さらに、商品の販売・広報活動を通して地方創生を狙っていく。 |
対象顧客 | 本商品は、食卓へ手軽に「おっきりこみ」の味を提供することができるため、共働きの家庭を主な対象とする。具体的には、20代~40代の女性で、共働きの状態で忙しく、晩ご飯を作る時間や献立を考える時間がなく困っている家庭に、かつての人気時短料理を届けていく。女性が忙しいという現代の社会状況は、養蚕文化が盛んだった頃の様子と似通っている。そこで、当時の時短レシピとして親しまれてきたおっきりこみを表現した本商品は、煮込む手間がいらず、調理の時間もかからないという今の時代に沿った時短レシピに生まれ変わっている。さらに冷凍食品にすることで、通信販売が可能になり、全国のターゲットに届けていけると考えている。 |
優れた点 | 今回、弊社は「群馬県の郷土料理」に着目し、社員全員が群馬県出身ということから馴染み深い家庭料理である「おっきりこみ」に焦点を当てた。その想いから生まれた本商品の最大の特徴は、本来鍋料理として提供されるおっきりこみを小籠包のような形状に変化させていることである。それを冷凍食品にすることで手間がかからなくなり、時短レシピとしての特徴を持つおっきりこみの概念を変えずに発信できると考えている。さらに、現在は共働きの家庭が再度増えたことで時短レシピの必要性が増加している。また、使用する食材も本来の素朴なおっきりこみに近づけるべく、肉を使わず野菜中心の味噌ベース味にすることで、伝統的な味を守り、かつヘルシーという利点がある。また、冷凍食品であることから通信販売やお土産として販売することもでき、観光客に対して群馬の郷土料理おっきりこみを知ってもらう契機になると考えている。これにより、地方を創生すべく、群馬県への観光客の増加、そしておっきりこみ専門店への顧客誘致を狙いとしている。 |
広報戦略 | 弊社が開発した「小切古味~おっきりこみ~」は、鍋料理であるおっきりこみを小籠包のような形状にしたことで手軽に群馬のおっきりこみを知り、味わってもらうことができる商品となっている。この利点を活かすことで、専業主婦の増加や他の時短食品が増えたことによって、衰退しつつある郷土料理おっきりこみを、共働きが増えてきている現代のニーズに合致した時短食品に変化させることにより、共働き家庭の顧客獲得を目指す。そのために、まずは県内でのおっきりこみブームをもう一度蘇らせるべく、おっきりこみの再認識を促し、認知度を高める。その手段として、TwitterやFacebookといったSNSで、おっきりこみの成り立ちや活動報告、商品の宣伝を行っていく。また、今後行われる地域イベントや株式会社みまつ食品様の直営店での実演販売を行い、そこで商品を購入または試食して下さった方々を対象にしたアンケート等の実施も考えている。こうした自社内での活動に加え、県が組織する「おっきりこみプロジェクト」での広報活動にも積極的に貢献していき、商品の広告と弊社の目的を発信していく。 |
提供(販売)方法 | 失われつつある群馬県の郷土料理「おっきりこみ」を時短レシピとして蘇らせるために、おっきりこみを小籠包のような形状に変え、さらに冷凍食品として提供する。現在、おっきりこみより時短なレシピが増えてきているが、冷凍食品にすることにより、さらなる時短レシピとなり、湯煎するだけでおっきりこみを味わうことができる。また、冷凍食品にすることによって、保存がしやすく、全国に提供することが出来るようになり、郷土料理であるおっきりこみの存在を幅広く知ってもらうことができる。トレードフェア本番では、その場で湯煎し、温かい状態で提供する実演販売を考えている。商品化の際は、土産店やスーパー等の場所で冷凍販売することを考えている。また、冷凍食品である本商品は、ネットなどの通信販売も展開することができる。これにより、全国に群馬県の郷土料理が拡がり、新規顧客を獲得し、「羽ばたけ、郷土料理」を狙う。 |